PEACEBERRY JAM No.22(国連・憲法問題研究会通信第19号)


10月学習会
石原的なるものをどう批判するか

 10月12日、国連・憲法問題研究会の10月学習会「石原的なるものをどう批判するか」を文京区民センターで行いました。
 なぜ石原のような「極右政治家」が支持を集めるのかを考えるために行いました。内容としては最初に「新ナショナリズム」としての「石原的なるもの」に対する批判の報告。2番目に、石原が支持を集めている2つの政策(ディーゼル車対策、銀行課税)の内、ディーゼル車問題に関する報告が行われました
 第1の報告は事務局の繁山さんから。第2報告は青空の会の国府田さんから行われました。その後、主に第2の報告に対して質問が出て、討論が行われました。時間の都合もあり、どのように運動を進めるべきかまでは十分議論することができませんでした。
 1番目の報告レジメと2番目の報告の資料について掲載します。

報告1 「石原的なるものをどう批判するか」

【1】石原とは何者か
 32年生まれ
 56年『太陽の季節』で芥川賞
 68年参院選 トップ当選301万票(国政選最高)
   当時の支持団体 霊友会
  自主憲法制定、対中国国交樹立反対など若手タカ派政治家として活動
 73年タカ派議員集団「青嵐会」幹事長
 75年都知事選 美濃部に対抗し立候補落選
 76年環境庁長官 水俣病患者に度重なる暴言繰り返す
 79年中川派(83年石原派代表)
 83年同選挙区だった新井将敬代議士のポスターに公設第一秘書が「北朝鮮から帰化」というステッカーを張る(本人もこの問題で排外主義的な言動で新井を攻撃)
 89年自民党総裁選で落選
 95年衆院議員辞任
 『NO!と言える日本』など著作活動
 99年4月2度目の挑戦で都知事当選 165万票

【2】石原の思想・主張
  石原の特徴的な主張をあげる以下のようなものがある。
 「大東亜戦争」など近代日本の侵略を正当化/天皇制賛美 「臣・慎太郎」と皇居で記帳/南京大虐殺は中国(アメリカ)のでっち上げと主張/戦後(平和主義・民主主義)を否定/かつては憲法改悪を主張 → 最近の言い方では憲法破棄(法治主義の否定)/日本の核武装を60年代からたびたび主張/「大東亜共円圏」を提唱/4・9発言に見られるように、人種差別発言を繰り返す/反中国発言を繰り返す/自己の自由を絶対化。自己の存在と日本国家との一体感を強調(庶民には国家に従うことを求めながら、自己の自由への制約には抵抗するというダブルスタンダード)

【3】石原都知事の「実績」
 下に羅列的に並べたが、実に多くの公約を出している。「具体化」しているもの、口約に終わっているものなどがある。全部を批判するだけの力量は報告者にないが、具体的な批判が必要だろう。
 ・銀行外形標準課税
   大銀行のみをスケープゴートにして、バブル時の経営の責任究明はあいまいに(金子勝の批判)
 ・ディーゼル車規制
 ・9・3「防災」演習(景鵡燹
 ・横田基地返還要求=パフォーマンスどまり
 ・債権市場構想
 ・「教育改革」
   「心の東京」 子どもに何何させようという家父長的家庭像を理想化
          競争原理の強化−エリート教育の重視
   デマに基づいた国立市の教育への攻撃を行っている。
 ・日の出強制収用、土地収用法改悪を先導
   選挙公約では「処分場への立入調査」をいいながら、当選するや青島の話し合い拒否方針を継承
   史上初のごみ処分場に関する強制代執行を強行(2000年10月10〜11日)
   問題の経過を知らないまま、「話し合いを拒否したのは住民側」と記者会見(10月6日)で平気で嘘。問題の責任を住民運動に押し付け
 ・建設省の意を汲み土地収用法改悪への先鞭をつける
  外郭環状道路計画復活
  圏央道建設のための強制収用へ
 ・福祉切捨て  老人医療費助成、各種手当などの水準切下げ・所得制限強化
 ・「財政改革」
   職員賃金カット
   一方で鈴木都政が乱造した監理団体(都官僚の天下り先)の整理はほとんどせず(学習会後に、団体削減方針を打ち出したが、実際の天下りポスト廃止になるかどうかは明らかでない)
   臨海副都心開発を続行  開発事業の借入金8400億円
 ・有明貯木場の埋め立て強行(2000年9月)
   破綻したバブル期の埋め立て計画をごり押し。漁民・釣り船業者の反対を押し切り、唯一残っていた江戸前の漁場を破壊
 ・靖国公式参拝−2000年8月15日に強行。
 ・日の丸・君が代強制
   空襲犠牲者追悼式・都民の日などあらゆる都行事での掲揚・斉唱を押し付け
 ・カラス狩り
 ・反中国政策(中国分裂発言、北京との友好都市行事欠席)
 ・障害者「人格があるのか」「安楽死を考える」発言(府中、99年9月)
  同性愛者差別を肯定
 ・都市外交  アジア大都市ネットワーク  他の都市は都市問題の解決に関心。石原だけ「国家を変える」と吠えている

 「国のために東京のことをする」「大統領としての都知事」
 − 地方自治・市民自治よりも国家改造の足場としての都政という立場をはっきりと出している。

【4】9・3「防災」演習の検証
 都政の軍事化を進行させた「防災」軍事演習だった。具体的には9月1日の
 9月3日「ビッグレスキュー二〇〇〇 首都を救え」。
 防災は口実。実態は自衛隊による首都制圧の機動演習。新ガイドラインの定める有事の民間・自治体動員の実動演習。『三国人騒擾』治安出動演習を想定
 「やっぱり陸海空の「三軍」を使った災害時の合同大救済演習をやってもらいたい、東京を舞台に。」「(その大演習は)絶対日本のためになるし、東京のためになる。そしてそれは同時に北朝鮮とか中国に対するある意味での威圧にもなる。やるときは日本はすごいことをやるなっていう。だからせめて実戦に近い演習をしたい。相手は災害でも、ここでやるのは市街戦ですよ」(『VOICE』99年8月号)
 三自衛隊の7100人(前年は545人)、航空機82機、車両1100両、護衛艦・輸送艦5隻を動員
 第一師団(東京・練馬)、第十二師団(群馬)、第六師団(山形)、第十(愛知)師団、福岡の即応予備自衛官も動員。
 新中央指揮システムで藤縄統合幕僚会議議長が100機関2万4千人初めて指揮
 三宅村被災者生活支援に十分な施策をとらない都が演習に3億円浪費
  《演習の内容》
 羽田空港への初の軍用機離発着 C130H輸送機3機
 晴海会場(晴海埠頭) 強襲揚陸艦おおすみ、ミサイル護衛艦はつゆき、輸送艦とわだ、など五隻が集結=部隊進出訓練
  晴海での講評で石原は「自助」強調、「日本人の心の美風を取り戻して」など
 地下鉄大江戸線を使っての移動訓練 朝霞の第三十一普通科連隊200人迷彩服で練馬から江東・木場まで部隊進出訓練
 銀座制圧 化学防護部隊が出動しての『救助訓練』 森と石原が視察。石原視察にあわせてヘリが上空を通過
 木場公園 練馬からの自衛隊部隊が木場車庫出口から登場。石原がヘリで到着。装甲車に乗り、自衛隊音楽隊が軍艦マーチで出迎えた
 篠崎会場 江戸川に浮き橋をかける架橋訓練・渡河訓練
 部隊集結や浮き橋を架ける訓練をしていた。周りには物見遊山の人々が多かった。石原はわずか二百メートルをジープで移動。自衛隊はマスコミ対応をいちいち指示し、パフォーマンス的だった。
 『わけのわからない左翼のバカども(ママ)が反対を唱えていたが、都民からは孤立した形で冷笑を買っていた。愉快だった。』『同胞だから助ける』(篠崎会場講評)
 駒沢会場  区と都は別訓練という区の説明はデタラメ。自衛隊のオンパレード。軍用ヘリ上空飛行。石原到着時には警察により監視活動への不当な規制。メインイベントは木更津の第一ヘリコプター団所属のCH四七大型ヘリによる機動(移動)演習、陸自隊員が乗り込み離陸。晴海へ
 都庁会場  生活支援に関するものはなし、装甲車体験乗車。石原が視察時 庁舎からの垂直降下訓練
 戦闘ヘリ・航空機の飛行訓練・写真撮影
 講評で『左翼のバカども』『だけど助けますよ。同胞だから』と再度外国人排斥の暴言を行った。
 石原は、災害時の災害を口実とした軍事デモンストレーションに熱心で、被災者の生活には関心がない=三宅島に関する一連の発言が典型
 「今回図らずもミニチュア版として三宅を舞台にこれがあったということは東京にとって一つのプラス」(6月29日)
 石原は〈全国の大都市が東京に習って、自衛隊主導の演習を行うべき〉と発言。森政権は全国での実施方針を明言
 石原は、都議会で明治外苑での自衛隊観閲式復活の意向を示す

【5】4・9発言に見る「石原的なるもの」
 4・9石原発言の内容
  罍昂遑各に三軍による大演習
  翩塰‘国した外国人、三国人による凶悪犯罪が急増
  翩塰‘国した三国人が、警察では対処し切れない大きな騒擾事件を必ず起こす
  羣匈乙澑腓世韻任呂覆治安維持を目的に
  羲衛隊演習が抑止力
 〈問題点〉
   峪姐饋諭廚箸い差別語をマイノリティへの差別解消に取り組むべき自治体行政の長が公然と復活させた。
  外国人の「凶悪犯罪」が増えている事実はない−警察・石原・マスコミによる情報操作。
   凶悪犯罪検挙人員総数に占める「不法滞在外国人」比率
    93年5190人2.5% 99年7217人2.6%
     刑法犯検挙人員総数内の「来日外国人」比率
    93年7276人2.4% 99年5963人1.9%
   東京都でも全国と同じ傾向
  自衛隊(「軍」)を前に、外国人=「敵」としての出動を煽動。災害時に「外国人騒擾」が起きたことなどない−歴史上、実際に起きたのは関東大震災での日本官憲・自警団による朝鮮人・中国人虐殺である。
  す馥睨‐紂峽魁廚任呂覆ぜ衛隊に、超法規行動を「促す」
  ダ亳兇琉槎閏け入れを推進=「同化」が前提
  『移民の時代が来る』(朝日、ニューズウィーク)とインタビューでは答えている。
  「役に立つ外国人」受入=利用。そうでないと見なす場合は排除・排斥
  戦後半世紀まがりなりにも積み重ねられてきた多様性受容の実績・努力の破壊を図る。

【6】「石原的なるもの」の人気
 なぜ、石原が高い支持を集めているか。
  屮櫂團絅螢好函
 石原は「ポピュリスト」。いかに大衆受けするかを判断の基準にしている。
 何の根拠もなしに「必ず(騒擾…)」「(犯罪は)全部(…)」「大きな(…)」など断定調を乱発。それによって、断乎たるリーダーぶりをアピール。
 単純さ・分かり易さを基準に行動している 支持を集めている。
 背広をやめ、ジャンパー姿に。庶民性・有能ぶりをアピール。
  ィーゼル車排煙のペットボトルを見せるなど、メディアを有効かつ最大限活用している。
  マスコミ操縦に長けている。若手記者をどなりつけるなど、どう発言すればどう報道されるか巧みに計算している。発言が問題化すると、必ずマスコミの報道のせいにする。
 ◆岷冤此彜衙召旅がり。
  「反官僚・反銀行・反政党・反マスコミ」のポーズ(もちろんポーズだけ)が共感を呼ぶ。
  90年代になってからの「日本システム」の行き詰まり、グローバリズムの進行への不安、不況や一連の「不祥事」責任究明のあいまいさへの苛立ちという心理に巧みにアピール
 「総理大臣になってほしい政治家」ではトップクラス
  石原の思想・発言(改憲、戦前美化など)は60年代から変わっていない。それが旧来の自民党支持層以外に受ける時代になった
 −政治的立場の問題より。断乎たる行動力へ共感
 「嫌悪」の支配者
  「敵」を作り出し、大衆の「嫌悪」を組織化
  外国人・大衆運動などへの「嫌悪」を煽動し、支持につなげるという政治手法
 ぁ峭範な支持」
  都民モニター調査では7割以上が石原都政支持。
  4・9発言支持
   都庁への手紙・FAX・メール(4月10〜18日7921件)
          発言支持68.8%  反対27%
   婦人民主クラブ調査  発言支持50.6%、反対49.3%
   オーストリアでは反ハイダーデモに30万人が立ち上がるなど、欧州では人種主義には過半数の市民が反対している
   日本の60〜70年代の反差別運動が(不十分ながらも)築いた行政・公職者は差別には反対するべきだという当たり前のコンセンサス(建前)が掘り崩されようとしている。

【7】「石原的なるもの」支持がなぜ拡大するのか
   石原の国家主義的・超国家主義的主張は、1960年代に政治家になってから大きくは変わっていない。なぜ、都知事就任後支持が拡大したのか
 原因 瓧坑闇代になってから「新ナショナリズム」の台頭
  戦後補償要求への敵対と歴史修正主義の強まり
  「自由主義史観」のように、戦友会内部でとどまっていた侵略戦争美化を公然と打ち出し、一定の若い世代の支持を得る
 99年「145国会」での国旗国歌法・新ガイドライン法制定など国家主義的な法制の成立=国家の下への統合を権力的に強制。
  世界的に見られるグローバリズムとナショナリズムの同時進行。
  冷戦後、グローバリズムの進行による共同体の破壊、社会的保護の剥奪が世界レベルで進行している。それに対する反動が上(グローバリズム)へ向くのではなく、ナショナリズムとして噴き出し、横を攻撃(他者の排斥)。グローバリズムとナショナリズムの共犯関係が世界的に見られる。その日本的表現。
 原因▲肇奪廛瀬Ε鵝畭臈領型政治(即決即行スタイル)への憧憬
  90年代「政治改革」と青島・ノックへの期待が裏切られたことへの失望が、違うタイプの政治家である石原への支持へ(「ビートたけしに怒られにファンは行く。怒られるほど支持が強くなる」)。

【8】「石原的なるもの」への批判
 石原は、日本「新ナショナリズム」を代表する政治家。「神の国」発言を行いながら、開き直りきれない森より、はるかに危険
 日本初の「極右」政治家ということができる。
  「外国人」への人権保障反対、「歴史修正主義」など、戦後、保守勢力も攻撃することをタブー視してきた基本的価値・人権への攻撃を公然と行い、「新鮮さ」を大衆に印象づけるという欧米諸国で80〜90年代に登場した極右の手法を、日本政治の場(メディアでは既に小林よしのり・藤岡信勝などによって行われていた)に強力な形で持ち込んだ。
 「想像の冷戦」を継戦。反中国(反米)発言を繰り返す。
 口で「反米」を言いながら、「新ガイドライン」での対米軍事協力に無条件で追従(『パラサイト鎖国ナショナリズム』石田英敬ら「世界」の批判)
 ハイダー、ハリソンら欧州や豪の極右政治家の登場は、社会全体としての外国人排除につながっていった
 石原自身、「都市新党」・首相をめざす可能性を否定はしていない。「国政復帰」は未知数。
 ◇とりあえずの結論=石原都政へのオルタナティブが課題
 今後の課題としては、9・3演習への反対行動/多民族共生の実践の拡大・共有化/人種主義反対、人権問題の制度確立=人種差別撤廃条約の国内法制定など/ 歴史修正主義(教科書問題など)への反撃−などが挙げられる


アンケート
「どういう日とか」はもういい。「どこを批判するか」がメインになってしまったのが残念。あえて言うなら、批判を広めていく手法、ダメとわかっているものを広めていく手法を論ずべきだったのでは? (男性・30代)
反撃のやりにくさはあるけれど、地道な監視活動が今は必要かと思った。 (男性・40代)


報告2  「石原的なもの」とディーゼル車NO作戦

〈1〉ディーゼル車NO作戦
99.8.27 「作戦」始める(ステップ1)
99.12〜 第二段階(ステップ2)へ
00.1.31 尼崎道路公害で大気汚染物質の差し止めと認める原告全面勝訴判決
00.2〜 尼崎判決を受け、都でも対策の具体化へ (資料1)
00.4〜7頃? 都環境局内部の〈暗闘〉
00.8 環境局長が交代
00.9〜 新しい段階へ(ステップ3)

〈2〉石原都政のディーゼル車対策以外の自動車
例1)被害者救済
72年被害者救済の条例制定
財政再建推進プランによって改悪された(00年3月)
例2)交通量対策−道路建設か自動車交通の削減か
石原、環境局、都市計画局、建設局を交えた複雑な状況にある
圏央道など道路建設推進の立場を示している。 (資料2・3)

(3)若干の考察
※現在の都の積極面をどう見るか
実は石原以前に対策の大半の準備はできている
道路公害裁判の存在(が対策をとらせた)
準備できていたものがなぜ実現しなかったか
※石原の本来の姿勢は、平凡な市民(生活者)の平凡な日常を支える政策と正反対
→露骨な医療・福祉・教育敵視
※支持を集めるために「敵」の存在を必要とし、国への挑戦する姿勢を見せ、何かを「つくる」という感じを出そうとしている。
→ディーゼル車問題を気に入った??


9・3 石原都知事による「防災」軍事演習を批判する

 私たち「国連・憲法問題研究会」は九・三「防災」演習の狙いを暴き、市民にとって本当に必要な防災を考えるため、九月一日に文京区民センターで水島朝穂さん(早稲田大学教員・憲法学)の講演会を行いました。以下は当日の講演要旨(文責・研究会事務局)と水島さんの講演レジュメです。より多くの人々にこの内容を伝えていただきたいと思います。

 水島朝穂さん講演要旨(一部)

・今回の演習は軍隊のもとに行政を組み込むものであり、防災演習の軍事化である。「自衛隊中心」という巨大なすり替えの狙いは、自衛隊延命の大デモンストレーション、多角的軍事機能化だ。
・対戦車ヘリ「アパッチ」が飛び回る必要があるのか?消防レスキューの救助ヘリこそをすべての都道府県に配置すべきだ。
・九月一日付けのドイツ紙は「九月三日、東京は一種の部隊演習場と化す」と書いた。一九四五年以来、都内を軍用車両が走り回ることになる。
・今回行われるのは「多方面区演習」であり「長距離機動演習」だ。山形、福岡、愛知など各地からの集結・分散の訓練(通常は毎年北海道でやっている)である。
・晴海に集結する五隻の海上自衛隊艦船は大型輸送艦「おおすみ」をはじめ、湾岸へも行った補給艦「とわだ」、掃海艇「あわしま」、さらにはミサイル護衛艦「はつゆき」さえもが含まれている。なぜ「防災」に「ミサイル護衛艦」が必要なのか?三個大隊規模の緊急展開訓練を晴海で行おうとしている。これは、この十一月に予定されている二万人規模の「周辺事態」を想定した日米共同統合実働演習の予備演習という面を持つ。
・地下鉄大江戸線による部隊進出訓練は「初動」は建前に過ぎない。地震直後では地下鉄も止まる。しかも、施設部隊ではなく第一普通科連隊という歩兵のみである。途中で二ヶ所に分かれる地下鉄のルートには東京の主要機能・機関のすべてが存在しており、実質的な治安出動訓練だ。
・早朝羽田空港に到着するC130輸送機の一機目には第四師団の福岡部隊の即応予備自衛官が乗り込む。今後の自衛隊の展開をにらんだ訓練だ。
・軍隊と消防レスキューでは、訓練の思想がそもそも根本的に違う。消防は国家を守るのではなく、人命こそを守るのであり、オレンジ色の目立つ服を着用する。自衛隊の迷彩色とは対称的だ。自衛隊ではなく消防レスキューの強化・充実こそが重要であり、自治体と市民一体の市民社会の力こそを強めることが真の災害対策だ。今回の「防災」演習はこれにまったく逆行するものに他ならない。


石原都知事による「防災」軍事演習に抗議の行動

自衛隊演習許すな!都庁へデモ

 9月1日の水島朝穂さんの講演会に続いて、9月2日に、石原・都知事は自衛隊「防災演習」をやめろ!9・2都庁デモが行われました。38度という暑さの中、浜松や大阪などからかけつけた人々とともに200人の仲間は新宿公園から都庁前を通り、新宿中央公園までデモをしました。「三億円は三宅島に使え」と市民に訴えた。都庁前では知事室に向けて抗議のシュプレヒコールを叩きつけた。

銀座で軍隊のものではない

 9月3日、許すな!「防災」に名を借りた自衛隊演習九・三銀座デモが「やめて!東京都による『防災』に名を借りた九・三自衛隊演習」実行委員会主催で行われた。
 3日午前中、都内十会場で行われた「防災」演習に対して各地で抗議・監視行動に取り組んだ人々が午後から銀座・水谷橋公園にかけつけた。
 銀座は誰のものか。装甲車と自衛隊に明け渡していいのかという提起に続いて各地域から報告が行われた。
 遠く大阪、広島、名古屋などからかけつけた人達とともに250人の参加者は、「軍事演習を中止しろ」と訴え日比谷公園まで銀座をデモ。

モリさんアリガトウ!
 九月三日、私は仲間と二名で銀座の「防災軍事訓練」の監視行動に出かけた。銀座通りで訓練をしているのだが、消防、自衛隊、町会ととても連携がとれているとは全くいえない。バラバラに訓練をやっているという感じである装甲車だらけだ。まさに石原と自衛隊のためのパフォーマンス訓練なのだ。
 そのへんにいる自衛隊員に「ヒトごろしの訓練やるんですか?」だのいってみたり、「道路から出ろ」と叫ぶ都職員に抗議をしながら写真をとっていた。すると人だかりの一行が現れたではないか! お、首相森と扇である。私は写真をとろうと森に接近しようとしたが、SPにはばまれ近づくことができない。SPに押されてわざと転んで「なんだ。このやろー」と毒づいたりしていた。仲間はゲバラのTシャツを着ていたのではじめからマークされていた。
 そのときだ。ひょんなことから森に最接近してしまった。マスコミが「総理」と呼びかけるのに対し私は「森さ〜ん」と声をかけてみた。すると森が「お、キミ写真とるかね?」といってくるではないか! ラッキーと思っていると「じゃあ、ポーズを」と自衛隊員と並んでくれたのだ。マスコミもSPも潮が引くようにあとずさり、堂々とカメラを向けることが出来たのであった。森のあいかわらずのスットコドッコイぶりを象徴したできごとではあった。森さん! テロなんかされないように気をつけてね(はぁと)

2000年8月〜11月
研究会のこの間の活動
7月26日 研究会7月事務局 ピースベリージャム21号発送作業
8月3日 研究会8月 沖縄7月行動報告会
8月22日 研究会事務局 発送作業
9月1日 研究会講演会 水島朝穂 防災と自衛隊 文京区民センター
9月2日 都庁デモ 新宿公園
9月3日 午前=演習監視抗議行動。午後=水谷橋公園から銀座デモ
9月7日 研究会9月例会
9月13日 報告21集製作作業
9月20日 研究会事務局 発送作業
10月4日 研究会事務局
10月7日 宇宙軍拡反対日韓共同行動 米大使館・日本政府申し入れ
10月10〜11日 日の出ごみ処分場トラスト地強制収用反対行動
10月12日 研究会10月学習会 石原批判 文京区民センター
10月17日 イスラエル大使館抗議行動
10月18日 研究会10月例会
10月20日 ピースベリージャム ビデオ上映会
10月22日 パレスチナ連帯デモ
11月9日 研究会11月例会/教科書問題学習会
11月14日 研究会事務局
10月7日 宇宙軍拡反対講演会 文京区民センター
11月28日 研究会講演会 「自由主義史観」教科書を斬る 俵義文 文京区民センター